松山経済研究会6月度定例会 議事録
日時:令和元年6月20日(木)18:30~21:00
場所:ANAクラウンプラザホテル松山 4F ガーネットルーム
出席者:合計 45 名(別紙参照)
議事
(1)定例会
①開会挨拶
会長 山崎 正人 様
②来賓・講師紹介
講師 福岡地域戦略推進協議会 シニアコンサルタント 神田橋 幸治 様
来賓 八幡浜市企画財政部政策推進課 課長 垣内 千代紀 様
③特別講義
- 直近の経済記事ワンポイント解説 会長 山崎 正人 様
・金融審議会市場ワーキング・グループ「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案)
・人生100年時代の金融サービスの在り方
・(目次)資産形成・資産承継制度の充実、金融リテラシーの向上
⇒ネットで炎上
・「人生100年年金頼み限界」(6/4 愛媛新聞
・「老後2000万円実質撤回」(6/12 愛媛新聞)
・「将来不安から逃げる政府」(6/13 毎日新聞)
・「資産形成のすすめ」から政府は逃げるな(6/13 日経新聞)
⇒金融庁の報告書は、表現に問題があっても、蓄えを使い切るリスクについて警鐘を鳴らすという狙いは間違っていない。政府は、その存在をなかったことにするのではなく、正面から受け止めるべきだ。
・多くの国民は年金だけでは足りないことはわかっている。
・資産運用の本に興味のある方ではなく、運用しようにも元手がない低所得層をどう救うかが問題
・問題の本質:年金制度をどう改革するか
・経済成長の実現⇔生産性をどう上げていくか
・経済が停滞、賃金上がらない、一人当たりGDP低迷、高齢者急増⇒年金は安心?
※経済を強くし、稼げる国にしなければ年金どころではない
・最大の誤算:節約志向を強める・消費はさらに停滞
・世帯主の年齢階級別収入の推移:高齢者になればなるほど下がり、年々下がる
・社会保険料率の推移:年々増加
・平均退職給付額:年々減少
・各国の家計金融資産の推移:日本だけ1.47倍と低迷
・民間非金融法人現預金の推移:日本は増加、米国は横ばい
・設備投資の推移:日本は横ばい、米国は増加
・株式時価総額の推移:日本は横ばい、米国は増加
・各国の金融資産構成比:日本は預金が50%以上、英米は15~25%
・各国の株式・投資信託比率:米国45.4%、日本18.8%
・生活水準向上、年金積立金増強のため、経済成長が必要
・老後の経済問題は各国共通
・投資に消極的な理由
・まじめに仕事をすることを尊ぶ
・現金至上主義
・投資における成功体験の欠如
・投資=投機という固定観念
・金融資産の8割はシニア世代
・金融リテラシーの欠如
・経済成長が大事、イノベーションで再び成長軌道に!
(2)講演会
演題:「世界にはばたく福岡」~福岡地域戦略推進協議会(FDC)の活動紹介~
- 講師:福岡地域戦略推進協議会 シニアコンサルタント 神田橋 幸治 様(講師プロフィール)
1.福岡地域戦略推進協議会(FDC)の紹介(別紙参照)
・福岡都市圏(9市8町)の成長戦略の策定から推進までを一貫して行う
・福岡都市圏(9市8町)は、アジアの玄関口に位置し、九州の経済的な中心都市であり、歴史的にも国際的な貿易交流の拠点
・産学官民一体のシンク&ドゥタンク(別紙参照)
・2つの設立背景:国債ベンチマーク協議会(IRBC)年次総会の開催と、国土交通省「官民連携主体による地域づくり推進事業」
・設立趣意:国際競争力強化による福岡都市圏の持続的な成長
・特徴1:会員は戦略を実行する当事者(事業組成)
・特徴2:域外の知恵や資本を積極TEKに誘致・投入
・特徴3:民間活力の投入と公共政策の担保が連動
・特徴4:市民力を成長の源泉に位置づけ
・特徴5:国からも地域活性化のモデルとして紹介されている
2.地域戦略の概要
・福岡市は多くの東アジアの主要都市と2時間以内で移動できる地理的優位性があり、グローバル化、国際ビジネスの観点で大きな地の利がある
・地域診断に基づく地域戦略の立案:福岡都市圏のSWOT分析
・イノベーション都市としての福岡の強み
・戦略テーマの絞り込み:食・観光・スマートシティ・人材・都市再生
3.活動(事業)紹介
・MICEを軸に相互に連携する様々な事業を推進
・部会紹介(1) 観光部会
目標1:九州の国際的認知の向上
目標2:インバウンド・アウトバウンドの双方の交流の活性化
目標3:九州の集客交流にとっての福岡都市圏のゲートウェイ機能拡充
取組1:持続可能なMICE振興体制などの検討
取組2:国内初の官民連携ワンストップ組織
・部会紹介(2) 食部会
目標1:高付加価値の九州産農林水産物・加工食品を国内外に発信
目標2:食関連事業者のさらなる売上向上・販路拡大
目標3:九州の食産業の域外移出により新たなマーケットを創造
目標4:観光や街づくりなど食に関連するテーマと連携し相乗効果を狙う
取組:フードエキスポ九州:海外70国内52のバイヤーと九州の食産業従事者143団体の商談(国内最大級)
・国家戦略特区(1) 福岡市「グローバル創業・雇用創出特区」の枠組み
事業の発掘、および規制緩和及び支援策に関する意見提出
・国家戦略特区(2) 規制緩和事例:天神ビッグバン
・事業創出プラットフォーム(1) 地域戦略の趣旨に沿ったものを積極的に採用
・福岡市実証実験フルサポート事業
・FUKUOKA Smart EAST
4.成果と展望
・将来像:「東アジアのビジネスハブ」交流の活性化により質を重視した成長を図る
雇用+6万人、GRP+2.8兆円、人工+7万人
・FDCの地域戦略と工程の組み立て:戦略を段階的に組み立て、取り組みを拡充しながら推進
(3)懇親会
- 乾杯の挨拶:松山市議会議員 寺井 克之 様
- 中締めの挨拶:株式会社日本政策投資銀行 松山事務所 所長 片岡 明 様
2019-07-05